2011年5月1日日曜日

4月30日は息子の誕生日でした。

原田です。

皆様から沢山のコメントや励ましのお言葉をいただき感謝しています。
現在10418名の方々から、ご署名をいただくことができたのは、皆様の応援のお陰です。
ご支援くださる皆様、本当にありがとうございます。

4月26日に、清水勉先生を代表とする9名の弁護団の先生方のご協力の元、国賠を提訴しました。
午後3時から弁護士会館で記者会見を開き、沢山のメディアの方々にお集まり頂きました。
記者会見の様子は、【ニコニコ動画生放送】で放送して頂きました。
25日から【日刊サイゾー:浮島さとし記者】【ニコニコニュース:亀松太郎編集長・三好尚紀記者】に報道して頂き、27日の朝刊では【東京新聞:社会面】【朝日新聞:東京版】で取り上げて頂きました。ご担当者様に御礼申し上げます。

皆様に今日は、記者会見時にご来場の方々にお渡しした「記者会見の趣旨」をお伝えしようと思います。

                                      平成23年4月26日 
【記者会見の趣旨】
私の息子原田信助(当時25歳)は、平成21年12月10日午後11時頃、帰宅のため、新宿駅構内を通行中に、見知らぬ男子大学生より、突然階段から引き落とされ、暴行を振るわれました。
信助が、その大学生の友人の女性に対して「お腹を触る」痴漢行為をはたらいたというのです。
男子大学生から殴られ続けた息子は、何とか抵抗して体制を反転し、「今、暴行を受けている」と、携帯電話から110番通報しました。

その後、女性に「痴漢」と言われて駆けつけた2人の駅員に、息子は襟首を摑まれたり、突き飛ばされたりしました。駅員の通報で、新宿駅西口交番から駆けつけた3人の警察官に「任意同行」と称されて、交番に連行された後拘束され、私に電話をすることも許可して頂けませんでした。
そして、「あなたは被害者なんだから、署に行って、刑事さんに話さなければいけない」と、騙されて、パトカーで新宿警察署に連行されました。

息子は、新宿署の刑事に、「痴漢容疑の取調べだ」と言われて、初めて自分に痴漢の容疑がかけられていることを知りました。
息子は、自分が一方的に暴行を受けた被害者であることを説明しましたが、3人の刑事は、息子の被害の訴えにメモでさえ取らず、
息子を痴漢の被疑者として、朝4時頃まで取調べを行いました。
その結果、信助は自分の無実の訴えが通り、後日新宿署に暴行の被害届を提出することになったものの、刑事の「お互いに訴えあえ」「証人として、駅員さんに話を聞く」等の言葉に、自分の前途を悲観して、また長時間の取調べに依り、心身ともに疲れ果て、翌朝自殺に追い込まれました。

さらに警察は、亡くなった信助を、痴漢の被疑者と認定して書類送検し、一方で、息子が必死で訴え続けていた暴行事件については、捜査を行わないまま、書類送検も行わず、事件として終わらせてしまいました。

私がその夜、息子の身に何が起きたのかを詳しく知ることができたのは、息子が英会話の勉強のために持ち歩いていたボイスレコーダーを、私に残してくれていたからです。
新宿西口交番と新宿警察署の取調べの一部始終を録音した息子のボイスレコーダーには、突然の暴行によって傷ついた身体の手当てもされず、
自分は110番通報した被害者だと説明しても、訴えを取り上げず、電話も許されず、身に覚えのない痴漢の被疑者として一方的に追及され、どんどん衰弱していく息子の声が収められています。

息子の人生は、希望に向かって歩み始めたばかりでした。
息子は意志の強い努力家で、JAXAに入る時には、一日15時間も勉強していたことを、親友の方から教えて頂きました。
息子がいなくなり、初めてむすこの部屋に入りましたら、部屋中本がいっぱいで、資格試験の参考書が積まれていました。
事件の前月には情報処理技術者の資格も取得していました。他にもまだまだ人生で挑戦したいことが沢山ありましたし、
「将来、早稲田大学に奨学金をつくりたい」などの夢もありました。

昨年の12月27日の警視庁通信指令本部の証拠保全の検証において、「お腹を触られた」被害を申告した女性が、事件の翌朝前には、「(息子は)人違いだった」と証言していた事実が明らかになりました。人違いであることが判っていながら、1月29日に、息子を、「東京都迷惑防止条例の被疑者」として、書類送致した新宿署の行為は、犯罪と言わざるを得ません。
この度、国賠を提訴したのは、息子の名誉の回復のためと、この国の警察の捜査によって、息子のような被害者を二度と出してはいけないという思いからです。どうぞ、皆様のお力を私にお貸しください。よろしくお願いいたします。

4月30日は息子の誕生日でした。
生きていれば27歳になっていたはずでした。
今年は息子に「国賠を提訴した」ことを伝えることができました。
今年は息子に「お誕生日おめでとう」と言うことができました。

昨年の12月11日に、同僚の方々から頂いたドラセナ・サンデリアーナは、今日も元気に葉を伸ばしています。
1月11日に頂いた猫柳も帽子を脱いで、可愛い姿を見せてくれています。
息子の名誉を回復する第一歩を祝福してくれているかのように見えます。


これからも目撃者探しを続けていきますので、目撃された方、何か情報をお持ちの方、どうぞお知らせください。

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